家族といえども、ずっと長い時間一緒にいると大変ですね。
人との距離の取り方が苦手
どうとって良いか分からない
そもそも距離が曖昧
対人不安
このような方には、目に見えなくても自身の意識で境界線を作ることをお勧めします
在っても不自然ではないものを、さりげなく置くことをお勧めいたします。
境界線を作ると、自分自身に集中ができるようになります・・・・・
日本では、境界線を引くと言うことが、古来より使われていました・・・・・
そんな訳で、今回は境界線に深く絡むお話しです。
茶道のお作法でのお話
にじり口から茶室に入る際、入り口にお扇子を置き、主人に一礼をして茶室に入るのですが、この部屋の入り口で、自身の前にお扇子を横にして置くことを
「結界を張る」 と言います。
茶道は武士のたしなみでしたが、にじり口と言う体を小さくしてしか入れない入り口をつくり、外界との境界線を引くことで、刀を置いても安全な場所作りをしていたのでしょう。
高校生の時、茶道の先生に初めてお茶室に入る際、「結界を張ってお入りください」 と言われた時は、
「先生、結界と言いました?マジ?」と、私は声には出せませんでしたが、頭を下げて挨拶しながら、目を丸くした記憶があります
(先生今更ですが無作法な生徒でございました、申し訳ございません)。
古来から日本の文化の中には、自分も相手も守る手段として、境界線を使っていたのだなと改めて思います。
昭和初期まで盛んに行われていた風習のお話
神隠しといって子供が拐われないように/どこかで怪我をして帰ってこられないなど陥らぬように/病気などで死んでしまったりしないように/7歳になるまで体に
八の字にたすき掛けをさせていたそうです。
古来、/死の世界/あぶない世界/人さらい/などのことを、あちらの世界といっておりました。
八の字は、あちらの世界に /連れて行かれないように/連れて行かれても/八の字のように巡って帰ってくる/ との言い伝えがあったそうです。
現代でも753という風習は残っておりますが、医療が発達していなかった時代では、幼い子の死亡率がとても高く、「7歳までは神の子」 と言われていました。
7歳まで元気に成長することが当たり前ではありません。
言葉を理解し始める3歳頃から乳歯の生えかわりがある7歳頃までは、成長に伴って、特に病気になりやすい年齢であると考えられていたため、子供の健やかな成長をお祈りするための行事として七五三の儀式がおこなわれていたのです。
さてはて、「危機から身を守る古来の知恵」 をご紹介いたしました。大変な日々の中に生きる皆様に、何かヒントがあれば嬉しゅうございます。
カウンセリングルーム ハルモニア
加藤 佳子